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事例・実績紹介

WORKS

一般企業

人事制度改定 小規模企業の事例

会社概要

業種

技術系企業

従業員数

40名

売上

20億円

経営者の年齢

65歳

制度改定の背景

創業40年を超え、現社長も高齢となり息子への世代交代を控えていました。
これまで、社員の給与、賞与はすべて社長が決めていました。現社長は創業経営者であり、トップダウン型の経営をしてきたため、給与、賞与の決定方法について、社員から表立った不平不満は出されていませんでした。

しかしながら、息子への世代交代にあたり、従来型の社長独断の経営から、新社長を中心としながらも、経営幹部によるチーム経営へと切換えを進めることになりました。
その中で、給与決定、賞与決定についても、明確なルールを定め、複数の管理職による人事評価を実施して、その結果にもとづき昇給、賞与を決定することにして、社員の納得感とモチベーションの向上を図ることにしました。

制度設計の概要

社員数が40名と少なく、これまで給与決定のルールもなく、人事評価を行ったこともなかったため、「なるべくシンプルで分かりやすく、運用も楽な制度。」を基本方針として制度設計を行いました。

等級制度

等級制度は作らず、役職で階層を明確化しました。

賃金体系

直接部門と間接部門の2職種で賃金水準を別々に設定しました。

賃金表

ゾーン型賃金表を採用しましたが、簡易型としました。通常のゾーン型賃金表は各社員の基本給金額に応じたゾーンごとの昇給金額(同一等級内において、基本給が高い社員は控えめ昇給、基本給が低い社員は厚めの昇給)を定めますが、本件においてはシンプルで社員が分かりやすい制度にするために、ゾーンを分けるのではなく1つのゾーンで賃金表を作成しました。

ゾーン型賃金表には各等級の上限金額と下限金額、S・A・B・C・Dの5段階評価に応じた昇給金額が記載され、社員からは自身の等級と評価がどのように賃金に反映されるのかが分かる賃金表を作成することができました。

また直接部門と間接部門では求める役割が異なるため、部門ごとに金額の異なる2種類のゾーン型賃金表を作成しました。直接部門は評価に応じて格差のある昇給金額、間接部門は安定的な昇給金額を定めました。

人事評価表

直接部門、間接部門、一般職、管理職の4区分の人事評価表を作成しました。
人事評価表には実績や能力、取り組み姿勢などの項目を盛り込みました。またA4用紙1枚に集約し100点満点で点数が算出される分かりやすい内容にまとめ、社員の成長に活用できる評価表を作成しました。

新人事制度導入の効果

従来は、人事評価表や賃金表がなく、社長の一存で昇給や賞与が決定されていましたが、新制度導入により人事評価結果と昇給、賞与の関係が整備され、社員にも公開されました。
人事評価表によって、会社が社員に期待する行動規範が明示されたことによって、社員に行動指針が示されることになりました。これによって特に若手社員の規律性が向上してきました。

また、人事評価の結果と昇給金額、賞与の支給月数の関係が公開されたことにより、社員のモチベーションが上がりました。
管理職には、部門の業績目標達成度も人事評価に盛り込まれたため、職人気質の個人主義的な意識から、部門運営という意識や、業績に対する意識が高まり、部門内のミーティングが自発的に行われるようになりました。
制度導入から3年連続で売上目標、利益目標共に達成し、退職者がゼロとなりました。その後無事に経営者をバトンタッチすることができました。

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